初めての従業員採用(雇用)。流れと注意点を確認する

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部

人を採用する際にはどんな流れで業務を進めていくのかよくわからないという採用担当者も多いのではないでしょうか。

最近では新卒採用、中途採用に加えて、既卒、第二新卒採用など採用市場の幅が広がり、いろいろな立場の人が就職活動をしています。
良い人物を会社に採用するための基本的な流れと注意点についてご紹介していきましょう。

人を採用しようと思ったらすること

まずは人を採用する際にはどんな手順が必要かを把握しておく必要があります。大切なのは前もっていつ、何をするのかを的確に設定し、全体のスケジュールを把握しておくことです。基本的な採用の流れは以下の通りです。

採用の基本的な流れ

  • 採用人数や配属予定先の人数を決定する
  • 求人情報の掲載サイトを決定する
  • 求人情報の原稿を作成し、掲載をスタートする
  • 選考内容、選考日程を決めておく
  • 面接官のスケジュールをおさえ、面接会場の予約を行う
  • 筆記試験、面接などの選考を行う
  • 採用予定者に入社の意思確認を行う
  • 入社日を決定し、必要な準備を行う

人を採用する際にはどんな人物を採用したいのかという「求める人物像」を明確にしておくことが大切です。できれば配属予定の現場にもヒアリングを行い、どんな経歴やスキルを持った人にどんな仕事をしてもらいたいのかを聞いてみましょう。採用側も現場の声を把握することで、求める人材を採用するための活動を効果的に行うことができます。

求める人物像に合わせて転職サイトの選定や選考の設定などを行いましょう。面接官にも必要な情報を共有してもらうことが大切です。採用には配属予定先の要望に応え、面接官にも協力してもらうことが不可欠です。配属予定部門や面接官と必要なコミュニケーションを取り、十分な意思疎通を行うことが人を採用するためにもっとも重要なことになります。

採用を決める時の注意点

人を採用するときにはどのような人物を採用したらよいのでしょうか。具体的な経歴やスキルのニーズは前項で述べた配属予定部門へのヒアリングで明確になります。

しかし、採用担当としては長期的視野で社員の年齢層に偏りが出すぎず、一定の管理職要員を確保しながら人員採用計画を考えなければなりません。採用担当としてはニーズに応じて以下のようなアプローチを考えてみましょう。

採用選考のポイント

  • スキルにこだわらずポテンシャルの高い若年層を採用したい

   →第二新卒や中途採用の20代をターゲットにする

  • 中堅の少ない年齢層の人員を補いたい

   →転職エージェントに依頼して、即戦力になりそうな年齢層のターゲットを紹介してもらう

  • 管理職や管理職候補の人物を採用したい

   →エクゼクティブクラス向けの転職サイトに求人情報を掲載する

また、最近ではこんなニュースがありました。

ヤフー「新卒一括採用」廃止・・・「企業の考え方の多様化、学生にとってはチャンス」
IT大手のヤフーが10月3日、新卒の一括採用を廃止し、通年で経歴に関わらず採用する「ポテンシャル採用」をはじめることを発表した。
引用元:弁護士ドットコム  10月24日(月)

新卒採用の廃止を実施することにより、新卒の就職活動ではヤフーに入社できなかった第二新卒の人にもチャンスが訪れることにもなります。このような採用の市場の多様化により、就活をする応募者側の多様化も進んで、より企業と応募者のマッチングが複雑になっていくことも考えられますね。大切なのは会社としてどんな人を採用したのかという求める人物像を明確にして、採用活動を進めていくことではないでしょうか。

面接の際の注意したいこと

それでは実際の面接をする際にどんなことに注意をしていくことが大切なのでしょうか。今後も採用市場の多様化、複雑化が進むことが予想されます。以下のポイントに注意して面接を行うようにしましょう。

  • 面接の対象者を決める際に注意したい点
  • 新卒で希望人数が取れなかった場合に第二新卒、既卒もターゲットにするか検討する
  • 中途採用の場合は未経験者も面接対象者にするのか検討する
  • 異業界、異業種からの応募者も面接対象者にするのかを検討する

会社として戦力になる人材を採用するために面接対象者を広げた方が良いのかを検討してみて下さい。面接対象者を変えただけで、採用できる人材に大きな差が出てくる可能性があります。

面接で質問する際のポイント

  • 求めるニーズに一致しているか確認するために応募者の経歴やスキルを明確に尋ねる
  • 経歴だけではなく、仕事の進め方や考え方を聞いてポテンシャルも評価する
  • 10年後のキャリアビジョンを聞いて、他社への転職の可能性がないのかを探る

面接ではいろいろな角度で質問をすることにより、応募者の新たな良さが発見できる場合があります。可能であれば一人最低30分ほどは時間を取って、本人のスキルやポテンシャル、将来性や今後の本人の意向などを明確にした上で評価しましょう。

採用が決まった後にすること

面接も終わり、いざ採用することが決まった場合にどのような準備が必要になるのでしょうか。採用が決まった後の基本的な流れについてご紹介しておきましょう。

採用が決まった後の流れ

  • 雇用契約者(又は労働条件通知書)で雇用条件と労働条件の合意を書面で残す
  • 入社日までに必要な書類を準備してもらう
    • 源泉徴収票
    • 源泉扶養控除等(異動)申告書
    • 源泉年金手帳
    • 源泉雇用保険被保険者証
    • 源泉給与振込先情報
    • 源泉通勤交通費のための定期代情報など
  • 入社後に実行すべきこと
  • 雇用保険の手続き、健康保険・厚生年金の手続き
  • 社員の勤怠管理・休暇等の管理
  • 労働条件に沿った給与の支払い

詳細は他の記事に記載がありますのでぜひ参考にしてください。

従業員雇用手続き全体の流れと、4つの重要なマイルストン

まとめ

採用市場が多様化する現代では、新卒でも中途でも人材の採用は企業側にとって難しいものです。

特に最近では新卒でも中途でも応募者側の「売り手市場」とも言われています。必要なのは企業側のニーズを熟慮して「求める人物像」を明確にし、それに沿ったターゲット層にアプローチすることではないでしょうか。

そのために既存の採用手法にとらわれず、面接対象者の範囲を広げてみることを検討するのも良いですね。また、面接では応募者のスキルやポテンシャルを明確にすることも重要になってきますので、人によって面接の質問を変えたりして、応募者の良さをいろんな角度から評価してみましょう。

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『人事労務の基礎知識』編集部
『人事労務の基礎知識』編集部
株式会社BEC内で、Gozal(ゴザル)の編集制作を担当する部門です。社会保険労務士/弁護士/税理士などの専門家執筆陣とともに、中小企業の労務・給与計算担当の方が実務上感じる不安を払拭できるよう、情報発信しています。「こんな記事を読みたい!」とTwitterやFacebookでメッセージいただければ、可能な限り執筆いたします。