[2017年4月 (平成29年度) 版] 給与計算で気を付けるべき変更点

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部

いよいよ平成29年度スタート。給与計算気をつけないと!

省庁や公共機関では、2017年4月1日が「平成29年度」のスタートとなります。この時期は保険料率などの変更が多いため、給与計算する際は十分注意する必要があります。

今回の記事では、年金/健康保険/雇用保険/所得税について、平成29年度に気をつけなければならない点をまとめました。

厚生年金保険

⼦ども・⼦育て拠出⾦の変更

2017年[平成29年]4月分(5月納付分)〜

厚⽣年⾦保険の被保険者を使⽤する「事業主」は、児童⼿当等の⽀給に要する費⽤の⼀部として「⼦ども・⼦育て拠出⾦」を負担する必要があります。保険料は、事業主が「全額」負担します。

⼦ども・⼦育て拠出⾦額は、被保険者個々の厚⽣年⾦保険の標準報酬⽉額及び標準賞与額に、拠出⾦率を乗じて計算します。平成29年4月分からの⼦ども・⼦育て拠出⾦率は、0.23%です。

参考

中小企業等に対する被用者保険の適用拡大

2017年[平成29年]4月1日〜

社会保険の適用となるには、1週間の所定労働時間、および1月の所定労働日数が、通常の労働者の3/4(4分の3)以上という条件がありました。

平成29年4月1日からは、3/4未満でも、下記条件のすべてに合致する場合、社会保険の適用対象となります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上の場合
  2. 勤務期間が1年以上見込まれる場合
  3. 給与が8.8万円/月以上の場合
  4. 学生以外の場合
  5. 従業員501名以上の企業、もしくは500名以下でも労使の合意がある場合

参考

健康保険

協会けんぽの保険料率変更

2017年[平成29年]3月分(5/1納付期限分)〜

平成29年3月分より、健康保険料率が変更となります。下記に表示の無いエリアは「参考」のリンクからエクセルシートをダウンロードしてご確認ください。

都道府県 (一般)保険料率
北海道 10.22%
東京都 9.91%
神奈川県 9.93%
愛知県 9.92%
京都府 9.99%
大阪府 10.13%
兵庫県 10.06%
福岡県 10.19%

参考

介護保険料の変更

2017年[平成29年]3月分(5/1納付期限分)〜

40歳〜64歳の国民は、介護保険の「第2号被保険者」となり、介護保険料を納める必要があります。保険料は、標準報酬月額や標準賞与額に「介護保険料率」を乗じた金額です。通常給与から天引することとなっており、事業主と従業員が折半して負担します。

協会けんぽの場合で、平成29年3月分(5月1日納付期限分)から、介護保険料率は1000分の16.5(1.65%)となります。

参考

雇用保険

雇用保険料率(失業等給付)の変更

2017年[平成29年]4月1日〜2018年[平成30年]3月31日

改正雇用保険法の一部施行に伴い、雇用保険料率(失業等給付)が、現行0.8%から0.6%に引き下がります。

参考

所得税

2017年[平成29年]4月1日〜「支給等に係る決議をする給与」が適用対象

経営者への株価連動給与など、業績反映型の役員給与について、損金算入対象が拡大されます。中長期の業績目標の達成度合いに応じて株式を役員に付与したり、中長期の業績目標の達成度合いに応じ株価相当の現金を役員に付与することが原則可能となります。

平成29年度 経済産業関係 税制改正について ※引用:『平成29年度経済産業関係 税制改正について』(p.43)

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『人事労務の基礎知識』編集部
『人事労務の基礎知識』編集部
株式会社BEC内で、Gozal(ゴザル)の編集制作を担当する部門です。社会保険労務士/弁護士/税理士などの専門家執筆陣とともに、中小企業の労務・給与計算担当の方が実務上感じる不安を払拭できるよう、情報発信しています。「こんな記事を読みたい!」とTwitterやFacebookでメッセージいただければ、可能な限り執筆いたします。