従業員の育児支援ラインナップが豊富な、ベネフィット・ワン社に話を聞いてきました

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部

株式会社ベネフィット・ワン執行役員・人事部長の門野靖弘様、人事部・企画労務チーム長の常深文恵様、同・三橋香央里様

1996年創業の株式会社ベネフィット・ワンは、パソナグループの社内ベンチャー第一号として設立し、福利厚生アウトソーシングサービスを主に、企業の課題解決に向けたBPOサービスを広く展開している企業です。
そんな同社では、短時間勤務制度など、従業員の育児支援制度が充実しているといいます。
今回は、株式会社ベネフィット・ワン執行役員・人事部長の門野様、人事部・企画労務チーム長の常深様、同・三橋様に、育児をサポートする諸規則等について話をききました。
 
 

ー 従業員の方が柔軟に働くために、どのような取り組みをしていますか?

パソナグループの取り組みを参考にし、創業から2年後の1998年から特別勤務規程を設け、制度運用しています。
特別勤務の取り組みは、大きく分けて3つあります。
 

  1. 勤務時間の繰下げ
  2. 勤務時間の短縮
  3. 勤務日数の短縮

一つは勤務時間の繰下げです。当社は通常、9時出社〜18時退社ですが、これを11時出社〜20時退社のように、2時間まで後ろ倒しできます。育児、介護、本人の通院の従業員を対象とした制度です。
 

二つめは、勤務時間の短縮です。所定勤務時間を最大3時間まで30分単位で短縮できる制度です。ミニマムで5時間の勤務時間にすることが可能です。この制度も、育児、介護、本人の通院の従業員を対象とした制度です。 現在、約30名が利用しています。
 

そして、三つめは勤務日数の短縮です。当社の所定労働日数は週5日ですが、これを週3日まで短縮でき、育児、介護、本人の通院の従業員を対象とした制度です。
 

上記3つの特別勤務は、育児、介護、本人の通院等それぞれの理由によって取得できる期間を定め、柔軟に対応しています。
 

ー どのような理由で制度を利用する従業員が多いですか?

親の介護による利用もできますが、ほとんどが育児を理由とした女性が中心です。ここ数年、育児休業に入られる社員が多く、一人一人がご自身の状況に合わせてこの制度を活用しています。
また、育児中の従業員については時短勤務だけでなく、在宅勤務を利用して通勤時間を有効活用することで週1回出社という働き方をしている社員もいます。
 

ー 週1日出社の方もいらっしゃるとは、すごいですね。

はい。例えば通勤に片道2時間程度かけている従業員が、育児をするライフステージに達した場合、毎日往復4時間かかる通勤時間を有効活用したいという声もあり、在宅勤務を制度化しました。
 

ー 在宅勤務制度について、詳しく教えてください。

本年度から本格的に導入した、新しい制度です。最大週4日まで在宅勤務できますので、先に紹介した従業員のように、週1日だけ出社するという事も可能です。
ただし、在宅でもオフィスと変わらない生産性を上げられるようにするため、この制度を利用するには、職制や業務内容、自宅の環境等のいくつか基準を設けています。
それぞれ基準には理由があります。たとえば「職制」について。これは、自分で一定の裁量を持って判断できなければ、自宅で効率的に業務を遂行できないだろうという理由です。
まだまだ導入したての制度なので、今後状況をみつつ、ルールを調整していくと思います。
 

ー 今後、在宅勤務制度を広げる可能性はありますか?

あると思います。たとえばインサイドセールス等、在宅勤務と相性が良さそうな業務に、積極的に在宅勤務を推進するということも検討していくと思います。
インサイドセールスは、オフィスにいながら電話とウェブ会議システム等を使用して行う営業活動です。専用のサイトにアクセスしてもらうことで、相手に特別なアプリやシステムがなくても双方向で同じ資料を閲覧でき、Face to Faceで営業活動が行えます。お客様にも徐々に受け入れていただいており、メンバーも増え続けています。現在20名弱のチームとなっています。
導入がうまくいけば、たとえば家族の転勤等の理由で地方に引越しする従業員に、リモートで働き続けてもらうことが可能になります。
 

ー 育児支援に関係して、何か紹介いただける制度はありますか?

当社は、パソナグループが結集している大手町・JOB HUB SQUAREの中にあります。2階には、パソナグループに就業中の従業員を対象とした事業内保育所「パソナファミリー保育園」があります。
当社の従業員も、この保育園を利用している者がいて助かっています。こういう施設がセイフティネットとなって、安心して働く環境づくりに役立っていると思います。
また、当社のサービスであるベネフィット・ステーションやカフェテリアプラン等を活用して育児に関連した優待サービスを利用している社員も多くおり、自社サービスの課題発見や満足度向上にもつながっています。
 

ー 他に何か、最近のトピックがあれば紹介してください。

当社では、有給休暇をとりやすくするための工夫をしています。
ベネフィット・ワン様。有休奨励例。
たとえば+1休暇(プラスワン)は、土日につなげて3連休にしたり、飛び石連休に1日有休を追加するなど、連休が取りやすくなる制度です。他にも経済産業省が推奨するプレミアムフライデーをスーパープレミアムデーと称して、月末金曜の午後半休を推奨、各自の記念日に休暇がとれるアニバーサリー休暇等有休を利用しやすい制度の導入により、現在有休取得率は約80%となっています。
 

また、副業も書面申請することで可能としています。コンサルタントや、カメラマン、会社役員など、社外のネットワークを構築したり、能力や経験を広げるような理由があれば許可しています。
 

当社で働きたいと思ってくれる従業員に対して、どれだけ柔軟な環境を準備できるのか。これからも、考え続けていくテーマです。
 
 

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『人事労務の基礎知識』編集部
株式会社BEC内で、Gozal(ゴザル)の編集制作を担当する部門です。社会保険労務士/弁護士/税理士などの専門家執筆陣とともに、中小企業の労務・給与計算担当の方が実務上感じる不安を払拭できるよう、情報発信しています。「こんな記事を読みたい!」とTwitterやFacebookでメッセージいただければ、可能な限り執筆いたします。