【比較表有り】おすすめのRDB一覧を徹底比較!NoSQLとの違いやメリットも解説
執筆: irie | |
データ分析やシステム等の開発で欠かせないのがデータベース(以下DB)
特にRDB(RDBMS)は複数の表で管理されているデータ同士を関連付け、複雑なデータ処理が可能に。
とはいえ、
とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、
- RDBとは何か
- 複数のRDBを比較するポイント
- おすすめのRDB商品とその比較表
- RDBのメリットとデメリット
などなどの内容を徹底解説していきます。
この記事で自社に合ったRDB製品を見つけ、
データベース構築を効率化していきましょう。
RDBとは
Relational Database(リレーショナル・データベース)の略称がRDBで、データを複数の表で管理しているデータベースを指します。
様々な情報を表として管理し、分かりやすい形で欲しいデータを抽出してくれるのが、RDBの魅力。
高度な検索なども実現可能なため、質の高いデータ分析を行うにはもってこいのDBです。
NoSQLとの比較
RDBと頻繁に比較されるのがNoSQLですが、一体RDBと何が異なるのでしょうか。
種類 | RDB | NoSQL |
---|---|---|
特徴 | データを表として管理 | データベース構築にSQL言語を必要としない |
優れている点 | NoSQLよりもデータの一貫 | RDBよりも処理速度や拡張 |
おすすめの企業 | 高度な検索やデータの一貫性を求めている | 処理速度と拡張性を優先的に重視している |
データベース構築に欠かせない言語であるSQLですが、NoSQLはSQL言語を使用しません。
後ほどメリット・デメリットの解説で詳しく説明しますが、RDBは大容量データの処理速度がNoSQLに比べて遅くなります。
また同一作業を複数のコンピューターで協力して行う、といった拡張性が必要になる動きもできません。
一方で高度な検索ができ、データの一貫性(仮に処理が正しくなくてもその結果が表示され、前の状態に戻ること)があります。
そのため、データ分析や抽出の「質」を重視する企業には、NoSQLと比較しておすすめと言えるでしょう。
自社に合ったRDB製品の比較ポイント
RDB製品は優れたものが複数ありますが、会社で扱うデータの規模や課題感によって、おすすめも多少異なります。
下記がRDB製品を選ぶときのポイントになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは各ポイントについて説明していきますね。
クラウドかオンプレミスのどちらを選択するか
RDBに限らずDBには、クラウドとオンプレミスといった2種類の形式があります。
製品タイプ | クラウド | オンプレミス |
---|---|---|
導入コスト | 低い | 高い |
月額料金 | あり | なし |
カスタマイズ性 | やや弱い | 充分に可能 |
複数のデバイスで使用できるか | 可能 | 不可能 |
バックアップ機能 | あり | なし |
例えばランニングコストやカスタマイズ性を重視する企業であれば、オンプレミス型の製品がおすすめでしょう。
反対に初期導入のコストや「使用のしやすさ」を重視するのであれば、クラウド型が適しています。
どちらが優れているかは、企業の課題や要望によって異なるため、導入前にはどちらの形式が良いか検討しておきましょう。
自社の規模や事業にマッチしているか
取り扱うデータ量によって、RDB製品の料金はバラバラ。
自社で扱うシステムの規模が小さいにも関わらず、気づいたら比較的大きなシステムに対応したDBを導入してしまうケースも…
また短期間の開発や分析を行う場合もあるため、予算に合った導入が必要になります。
自社で開発しているシステムの規模やデータ量を事前に把握し、自社それに合った金額感の製品を選びましょう。
おすすめのRDB製品比較表
下記がおすすめのRDB製品比較表になります。
気になる製品がある場合はクリックすると、その製品の解説を見ることができますよ。
製品 | クラウドorオンプレミス | おすすめの事業規模 | 専門知識の必要性 |
---|---|---|---|
Microsoft SQL Server | 両方 | 中小企業〜大企業 | 不要 |
Oracle Database 12cn | 両方 | 大企業 | 不要 |
PostgreSQL | オンプレミス | 中小企業 | 必要 |
MySQL Enterprise Edition | オンプレミス | 中小企業 | 必要 |
Amazon Relational Database Service | クラウド | 中小企業 | 必要 |
IBM Db2 Database | 両方 | 大企業 | 必要 |
おすすめのRDB製品6選を徹底比較紹介
下記におすすめのRDB製品6選をまとめてみました。
それぞれの製品について比較・解説していきますね。
Microsoft SQL Server
出典:「Microsoft SQL Server」公式サイト
Microsoft SQL Serverの特徴は下記のようにまとめられます。
- クラウドとオンプレミスどちらでも使用可能
- GUI画面で直感的な操作ができ、詳しいDBの知識は不要
- WindowsサーバーやPCとの相性抜群
- 操作で必要な大部分を無料で利用可能
Microsoft SQL Serverの強みは他社RDB製品に比べた、圧倒的な使いやすさと言えるでしょう。
DBの専門的な知識がなくても、GUI画面で簡単にデータ作成などの簡単な操作が可能です。
次に紹介するOracle Database 12cと比較して、管理ツールが無償で使えるため、費用面の心配もありません。
WindowsのサーバーやPCとの相性も良く、スムーズな導入と活用が可能に。
と思っている企業におすすめのRDB製品です。
Oracle Database 12c
出典:「Oracle Database 12c」公式サイト
Oracle Database 12cの特徴は下記のようにまとめられます。
- クラウドとオンプレミスどちらでも使用可能
- 圧倒的なシェアと導入実績を誇る
- 数百万件のデータベースを問題なく扱える
Oracle Database 12cは大手のオラクル社が提供しているRDB製品になります。
やはり大企業の製品だけあり、膨大なデータ量であっても検索や追加ができ、スムーズな分析が可能に。
さらに書籍数や取扱ノウハウがWEB上が他社RDB製品と比べて多く、万が一分析や収集につまづいても疑問を解消できます。
オラクル社が定期的に開催するデータ活用セミナーも、一定の技術者から「分かりやすく勉強になる」とかなりの評判。
RDB製品の導入ならまっさきに検討してみても良いでしょう。
ただ難点として、他社RDB製品に比べてデータライセンス料が高くなっています。
そのため予算に余裕がある、扱っているデータが大規模である、等々の条件でなければ継続的な利用は難しいでしょう。
PostgreSQL
出典:「PostgreSQL」公式サイト
PostgreSQLの特徴は下記のようにまとめられます。
- オンプレミス型
- 無料で使用可能
- 簡単な設定ですぐに分析や収集の環境が作れる
- 標準SQLに準拠
PostgreSQLの強みは無料で使用が可能なため、低コストでDB構築ができることでしょう。
有料の他社RDB製品と比較すると、ライセンス数を管理していたにも関わらず、実は意図せずライセンス違反をしていた…
なんてこともありません。
ただPostgreSQLは公式サポートが存在せず、取扱に関する情報も他社RDB製品と比較して少なくなっています。
そのためSQL言語の充分な知識がない、初めてのDB構築などの場合は、あまりおすすめできません。
MySQL Enterprise Edition
出典:「MySQL Enterprise Edition」公式サイト
MySQL Enterprise Editionの特徴は下記のようにまとめられます。
- オンプレミス型
- 一部無料で使用可能
- 中小規模のプロジェクトにおすすめ
MySQL Enterprise Editionは大半の作業を無料で可能なため、導入コストを最小限に抑えることができます。
したがって、一時的に検証環境を構築する際に利用している担当者も一定数いるそうですね。
ただバックアップ時にサーバーと落とす必要がある、データ量が膨大になると他社RDB製品と比較して処理パフォーマンスが落ちる等のデメリットも。
大規模なデータを扱いながらも、高度な分析を行いたい場合はMicrosoft SQL ServerやPostgreSQLがおすすめです。
Amazon Relational Database Service
出典:「Amazon Relational Database Service」公式サイト
Amazon Relational Database Serviceの特徴は下記のようにまとめられます。
- クラウド型
- EC2(仮想環境構築サービス)との連携も簡単にできる
- 従量課金制なのでランニングコストに心配なし
Amazon Relational Database Serviceはクラウド上で簡単にDB構築ができます。
そのため高い導入費用は必要ありません。
料金も従量課金制度なため、使ったデータ量に応じて料金が発生するので安心です。
しかし、
といった声があるにも関わらず、取扱に関する情報はかなり少なくなっています。
そのため、初めてのDB構築やDBの専門知識が充分でない場合は、おすすめとは言えません。
IBM Db2 Database
出典:「IBM Db2 Database」公式サイト
IBM Db2 Databaseの特徴は下記のようにまとめられます。
- クラウドとオンプレミスどちらでも利用可能
- レスポンスの早さが定評
- 同時アクセスの制御など高いセキュリティ性能
IBM Db2 Databaseは膨大なデータ量でも、レスポンスが早くスムーズに分析ができる優れもの。
またJavaやPHPで開発するためのツールもあるため、技術者の方にはかなり重宝されています。
どのようなシステムにも対応できるため、
「顧客からシステムに関して急な変更があった」
なんて場合でも、問題なく対応可能。
ただ最近のシェアは下がり、Oracle Database 12cやPostgreSQLなどと比較して、技術者は減少傾向に。
そのため、IBMのAS400の専門知識がなければ扱いは難しいでしょう。
→公式サイトで導入を検討する
RDBを導入するメリット
RDB製品を導入するメリットとして、下記のようなことが挙げられます。
各メリットについて、次に解説していきますね。
データの一貫性を保てる
データの一貫性とは、「処理がうまくいっていない場合その結果がきちんと表示され、前の状態に戻る」という意味です。
NoSQLの場合はデータの一貫性に欠け、分析や開発が手詰まりになってしまうことも。
高度なデータ分析にエラーはつきものですが、正直エラーの把握や修正はスムーズに行いたいですよね。
しっかりと段階を踏んで、開発やデータ分析をしたい場合には、導入を検討してみましょう。
データベースを0から構築する必要がない
開発やデータ分析を行う際、0から開発環境を整備するためにデータベースを構築して…
といったプロセスが一般的でした。
しかしRDB製品を導入することで、分析や収集する環境はすでに整備されているも同然。
先述したようにデータの一貫性もあるため、データベース自体のスペックを改善する必要もありません。
データベース構築に時間をかけず、早い段階からデータの収集と分析ができます。
処理コストを削減できる
エクセルを初めとした他ツールで分析や収集を行う場合、処理に時間がかかるなど面倒な部分がありますよね。
しかし面倒だからといって情報をバラバラに蓄積していると、必要なときにデータを取り出すことができないことも。
RDBは膨大なデータを表として管理するため、入力が簡単に行えます。
その他にも削除や更新といった作業も、他のDBの種類と比較してスムーズに実行可能に。
などなどの課題がある場合は、導入を検討してみても良いでしょう。
高度な検索の実施が可能
RDBの性質上、膨大なデータがしっかりと表で関連性をもって管理されています。
そのため必要なときに必要なデータを検索することが可能に。
反対にNoSQLの場合はSQL言語を使用しないため、RDBのような検索ができません。
データ分析の質を高め、効率的に行いたい場合はRDBがおすすめです。
SQLのみでデータを扱える
RDBはどんな複雑な処理でもSQL言語さえ扱えてしまえば、簡単にできます。
万が一処理で躓いた場合でも、SQL言語によるRDBの操作方法はWEB上でも多く見られるため、スキルの高さはさほど重要ではありません。
RDBのデメリット
メリットとは反対に、RDBのデメリットは下記のようにまとめられます。
それぞれのデメリットについて解説していきますね。
処理速度が遅い
RDBは複雑な処理を遂行することができますが、データ量が膨大になると若干処理スピードが落ちます。
とはいえエクセル等の他ツールで行う処理と比較すれば、早くなるのは当然。
先述したように、NoSQLと比較すると処理速度が落ちてしまうため、処理速度を最優先に考えている場合は不向きです。
拡張性が低い
データに一貫性がある反面、追加でデータベースの書き込みを行う場合は、長い時間が必要に。
なぜなら、表として管理しているデータテーブルは他のサーバーに分けることができないからです。
結果的に書き込みを行うには専門知識や時間が必要になるわけです。
RDB比較のまとめ
最後まで記事をご覧いただきありがとうございます。
この記事を読んだことで、
- RDBは表テーブルによってデータを管理しているDBである
- データの一貫性や検索機能を保持し、処理コストを削減できる
- データ容量が膨大になると処理に時間がかかり、拡張性にも欠ける
- 企業の規模や優先順位によって適したRDB製品は異なる
等々、RDBについて理解が深まったのではないでしょうか。
まずは事業規模や目的に合ったクラウドRDBを比較してみましょう。
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