「人生を謳歌するための手段として仕事は良いもの」|社労士・赤森伸子さんの横顔

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部 |

赤森伸子さん

今回の社労士の横顔は、東京・中央区にある「銀座合同事務所」で赤森伸子さんのお話を伺いました。
 

「社労士のお仕事はリタイアしてるけど、それでもよければ」とお断りがありましたので、主にこれまでのご経験を中心にインタビューしました。
 

社会保険の手続きはどの企業でも必要

ー社労士になるまでの経緯を教えてください

昭和47年に大学を卒業し、当時勢いがあった中堅クーラーメーカーに就職し、2年間ほど務めました。天才的な営業力のある社長の元に、優秀な技術者が集まっていて、大変エキサイティングな職場でした。
 

しかしこの会社は、急激に業績が悪くなり倒産し、マスコミでも様々な取り上げ方がされました。大変働きがいを感じられる職場だったので、残念でした。
 

その後、電器販売の会社で総務として5年勤め、人事労務と本格的に向き合いました。社会保険労務士につながる基礎知識は、ここで身につけました。その後、社労士資格を取得し、社労士事務所に10ヶ月勤務した後、独立開業しました。
 

実はまだ当時は、世間の社労士に対する認知度はまったくありませんでしたが、社会保険の手続きはどの企業でも必要ですし、今後必ず広く必要とされる仕事になると信じていました。

「働くことについて、基本的なところは昔とかわらない」

ーいま騒がれている「働き方改革」をどう思いますか?

最近の新聞を見ていると、働き方や働く人についての話題が多いと気づきます。
 

でも、働くことについて、基本的なところは昔とかわらないと私は思っています。
 

「仕事の時間より、自分の時間を大事にしよう。」という人は昔からいましたし、同時に「働いて、働いて死ねれば本望。」と考える会社役員も昔からいました。
 

「副業」が騒がれていますが、昔もペンネームで小説や楽曲を書いている人もいましたし、会社員として働きながら家業を手伝っている人も昔からいました。
 

結局は、自分が信じる人生を謳歌するために、仕事をするのだと思います。もちろん自分の時間を大切にすることで人生を謳歌できる人もいらっしゃると思いますので、全員に当てはまるわけではないと思うのですが。
 

でも、芸術家などでない方が、人生を謳歌するための手段として仕事は良いものだと思っています。

外国人労働者が増え、真面目に働く彼らの姿を見ることが多くなりました

ーここ最近で、特に昔と変わった点はどこだと思いますか?

ここ10年ほどで、外国人労働者が増えたと感じます。
 

20年前頃から徐々に増えていたと思うのですが、当時は現場作業を担当する方が多く、ビザも微妙な方が多かった印象があります。
 

最近では、オフィスワーク中心の方も増え、大変優秀な方が多い印象です。
 

日本の方も、良い刺激を受けて、ぜひ頑張って欲しいと思います。

「真面目な人」が、報われる世の中であって欲しいと願っています

ー読者の方にメッセージをお願いします。

昔とくらべて「業務効率化」の重要性が高まり、働く人は自分のことで精一杯の印象があります。
 

そのため、後輩や取引先に仕事や働き方を教えたりする時間が少なくなっているのではないでしょうか?
 

昔は、直接自分の成果や評価に繋がらないことでも、積極的に行う「真面目な人」が多かった気がします。
 

そういう「真面目な人」が、報われる世の中であって欲しいと願っています。
 

要領のいい人だけが目立って評価される世の中は、寂しいです。
 

とは言え、労働力人口が減っていくこれからは、業務効率化が必要なことは十分理解できます。
 

この問題について取り組むのは、みなさん自身です。よく考えて、明るい未来を作ってください。
 

よろしくお願いします。

赤森伸子さんについての問合先

  • 事務所名:銀座合同事務所
  • 住所:東京都中央区銀座2丁目12-5 NFビル5F
  • 業務対応可能エリア:日本全国対応
  • 営業時間:平日 9:00~18:00
  • 電話番号:03-3543-2069
  • 問合せメールアドレスnobuko@mx1.alpha-web.ne.jp