24歳で独立開業。社会保険労務士・山本多聞さんの横顔

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部

山本多聞さん [社労士の横顔]

今回お話を伺った山本さんは、24歳で社労士として独立開業した異色の社会保険労務士。どのような経緯で社労士になったのか、そして現在どのようなサービスに力を入れていらっしゃるのかお聞きしてきました。
 

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労働保険事務組合で修行後、24歳で社会保険労務士事務所を開業

ー 社労士になったきっかけを教えてください
 

大学では文学部に入り、国語学を専攻していました。子供の頃から読書や文章を書くことが好きで、日本語への興味が強かったんです。ゼミの研究もとても楽しかった記憶があります。
 

楽しかった一方、不安もありました。当時は就職氷河期。文学部の学生は就職で不利と言われていました。
 

親が教師をしていたため、親としては教師の道を歩んで欲しかったのだと思いますが、その道に進む気は自分にはありませんでした。親には本当に申し訳無かったです。
 

学生時代は、国語学を学ぶのと並行して、「就職」のための資格取得にのめり込むようになりました。
 

なるべく仕事がありそうな資格ということで、まず取り組んだのは、宅建の資格です。半年ほどの学習で合格しました。
 

そして「労働に関する資格」である、社労士に目をつけました。「仕事につながりやすそうだなあ」というのが最初の印象です。独立開業している方も多いと知ったので、将来自分が独立することになった時にも役立ちそうだと考えました。
 

社労士の勉強を進めつつ、資格試験の前に就職活動が始まってしまったので、宅建を武器に不動産会社を数社受験しました。
 

しかし、宅建はまったく効きませんでした。苦笑
 

このままでは就職浪人だと困っていたところ、新聞の三行求人広告でみつけた銀座の労働保険事務組合(労働保険の手続きを会社に代わって行う団体)に応募したところ、内定をいただくことができました。
 

その組合事務所は、10名ほどのメンバーでクライアント企業の労働保険手続きをアウトソーシングで請けていました。
 

大学卒業後は、そこで修行をしながら社労士試験に向けた学習を続け、無事資格取得ができました。
 

資格取得後、「若いうちに独立すれば失うものもないや!」と、24歳にして社労士として独立しました。

「明朗会計」のWebサイトで顧客に訴求!

ー 現在のお客様について教えてください
 

独立後は、自宅(実家)を事務所として営業を開始しました。
 

開業後3年くらいまでは、経営的に厳しい状況が続き、このままでは駄目になってしまうと一念発起し、事務所のホームページを本格的に作成・公開することにしました。
 

サービス内容や、それに対応した料金をわかりやすく説明するコンテンツを作成しました。当時はまだ、サービス内容や料金をインターネットで公開するのは、社労士業界でグレーな雰囲気でした。
 

しかし若さ故。私はそこに踏み込んでいき、ユーザファーストの分かりやすい社労士としてインターネットで情報発信していきました。
 

ホームページ公開後、多くのお客様からお問合わせをいただくようになりました。
 

最初にご連絡いただいたのは建設業界の方でした。忘れもしません。
 

建設業界では、現場作業を始める前に毎回労働保険の手続きをする必要があります。お客様は、インターネットで建設現場での労働保険について調べていたら、私の事務所にたどり着き、内容と料金が明瞭だったので依頼したと仰ってくださいました。嬉しかったです。
 

そんなお客様にお応えすべく、RSTトレーナーという、建設現場のリーダーである主に現場監督の方をトレーニングする資格も取得し、サポートさせていただいています。
 

そして業績拡大のため、自宅では対応できなくなり、渋谷に事務所を移転し、スタッフも増強させていただきました。
 

現在では、渋谷という場所柄、ベンチャー企業、特にIT,アパレル、美容、デザイン系のお客様が増えています。
 

新しい技術やトレンドに皆さん関心が高く、私も仕事で得た情報、新聞やテレビで得た情報、自ら街に出て収集した情報などをお客様にフィードバックするように心がけています。
 

また事業の展開や人の動きが速く、ダイナミックなお客様ですので、こちらもレスポンスよく、フットワークよく行動し、ビジネスの流れを止めないようにしています。
 

新たなことを始めようとするお客様も多いので、国が支給する助成金などを利用し、経営的に厳しいスタートアップもご支援したいと考えています。

従業員とのトラブル解決のサポートを強化していこうと考えています

いま力を入れているサービス分野を教えてください。
 

当事務所では、会社と従業員さんの間で発生するトラブルの解決に力を入れています。
 

ホームページを通じて多くのご相談もいただきます。
 

従業員とのトラブルは、主に退職時に露呈することが多い傾向にあり、労働条件、特に残業代や休暇について、会社(使用者)と従業員(労働者)で考え方が合っていないために発生します。
 

トラブルが発生したら、早期解決のサポートを行います。私たち社労士は、基本的に裁判に至る前に問題解決する専門家で、法律で守秘義務を課せられている国家資格者です。安心して相談してください。
 

そしてもし万が一裁判に発展する事になった場合でも、協力関係にある労働法専門の弁護士とタグを組み、問題を沈静化していきます。
 

問題が沈静化したら、今度は二度と同じようなトラブルが発生することなく、労使ともに気持ちよく働ける環境づくりをサポートします。具体的には、就業規則や労働契約書の改定・整備をご提案させていただきます。
 

旧態依然の企業の場合、法律ギリギリのところで人件費をいかに安くすませるかというスタンスで規則を作成するケースが多かったように思います。特に中小企業ではその傾向が強かったと感じます。
 

しかし最近は、人件費を採用や人材確保のために必要なコストと考え、従業員にやさしいスタンスをとる会社が増えてきています。そしてそのような会社に、優秀な人材が吸い込まれるように集まっています。
 

私が最近、社労士の仕事をしていて感じるのは、多くの会社で人手不足になってきている状況でして、サービス残業が当たり前だとか、有給はとらせないだとか、パワハラが横行しているなどといった会社ではとくに人が集まらず、ビジネスに支障が出てきているということです。
 

助成金などを活用すれば、少ない負担で従業員にやさしい会社に変えていくことも不可能ではありません。
 

労使双方にとって魅力的な会社が増えていくことを願っていますし、そのためお手伝いをさせていただきたいと思っています。

「東京人事労務ファクトリー」について

依頼の多い仕事Best3の内容と、費用感を伺います

  1. 人事労務相談:人事労務にまつわるご不明な点や、トラブルなどのご相談を承ります。料金は、タイムチャージ制で、1時間あたり10,800円となります。
  2. 社会保険手続きの代行:資格取得の場合、1件16,200円〜、労働保険料申告、1件32,400円~、社会保険算定基礎届、1件32,400円~となります。※顧問契約がある場合は、顧問契約料金にサービス内容が含まれています
  3. 就業規則、社内規程の作成、改訂:就業規則作成:216,000円、改訂:32,400円~172,800円となります。
  4.  

    顧問契約を締結した場合のサービス内容

    1. 社員の入社・退職時における雇用保険や健康保険・厚生年金の資格取得や喪失の手続き
    2. 業務上のケガ・通勤途上のケガ、いわゆる、労働災害(労災)が発生したときの届出
    3. 社員に扶養家族が増えたり減ったりする場合(結婚・出産・離婚・死亡など)の健康保険証の変更手続き業務
    4. 社員の住所や姓名が変更された時の健康保険などの変更手続き業務
    5. 会社が移転したり、支店や拠点が増減した場合の労働・社会保険上の手続き
    6. 労働保険料の1年間分の保険料を計算して申告する業務(年度更新業務)
    7. 1年一回、社員一人ひとり個別の社会保険料を計算して申告する業務(算定基礎届)
    8. 健康保険関係の給付(出産一時金・傷病手当金)手続き
    9. その他、労働基準監督署および年金事務所の調査対応、労働契約書など社内文書の作成、その他人事労務全般に関するご相談

    ※給与計算の代行は行っていません。

    顧問契約の費用

    • 初期費用:なし
    • 従業員10人までの会社の顧問料:~3万円/月
    • それ以上の会社の顧問料の考え方:従業員50人までは10人ごとに+1万円/月、以降はご相談

    問合先

    • 事務所名:東京人事労務ファクトリー
    • 住所:東京都渋谷区渋谷3-13-5 BPRレジデンス渋谷1002
    • 業務対応可能エリア:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県(電話、メール等による相談については全国対応)
    • 営業時間:9:00~18:00
    • 電話番号:03-5778-9817
    • 問合せメールアドレス:info@jinjiroum.com
    • Webサイト:http://www.jinjiroum.com/

     

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    株式会社BEC内で、Gozal(ゴザル)の編集制作を担当する部門です。社会保険労務士/弁護士/税理士などの専門家執筆陣とともに、中小企業の労務・給与計算担当の方が実務上感じる不安を払拭できるよう、情報発信しています。「こんな記事を読みたい!」とTwitterやFacebookでメッセージいただければ、可能な限り執筆いたします。