女性管理職が最も多い高知県。下位は意外にも…

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部 |

働く女性の実情

女性の管理職の比率が、全国で最も高いのは高知県であることがわかりました。

逆に低いのは、、、?

今回の記事では、先日厚生労働省が発表した働く女性白書・「平成28年版 働く女性の実情」より、女性の就業状況を地域別に紹介します。
 

女性の社会進出

課長級以上に占める女性の割合と一般労働者に占める女性の割合

都道府県別で女性の社会進出を考える上で参考となるのが、「平成28年版 働く女性の実情」の中にある「課長級以上に占める女性の割合と一般労働者に占める女性の割合」です。
 

一般労働者に占める女性の割合

後に紹介するグラフで、何らかの特徴的な値が出ている都道府県及び東京都に色を付けて分かりやすくしました。

  • 高知県奈良県富山県東京都愛知県

高知県は、一般労働者に占める女性の割合が沖縄県、宮崎県に次いで高くなっています。最下位の愛知県との差が約20%あります。

 
完全な相関関係ではありませんが、一般労働者に占める女性の割合が高い都道府県は、1人当りの県民所得が低い都道府県と何らかの関係性を見出すことができるかもしれません。(※このページ下に、都道府県別、1人当たり県民所得を掲載しています。)
 

課長級以上に占める女性の割合

高知県の、課長級以上の女性比率が突出しています。逆に愛知県は、女性労働者の割合も、課長職以上の女性比率も極端に低くなっています。
 

「夫が外で働き、妻が家を守る」という理想像を持つ男女の割合

「夫が外で働き、妻が家を守る」という理想像を持つ男女の割合

理想の家庭像を、「夫が外で働き、妻が家を守る」ことだと回答した方の男女についての調査結果です。

奈良県の値が高くなっています。

富山県、高知県では「夫が外で働き、妻が家を守る」という考え方を肯定する人が少ない結果となりました。

 

「子どもができてからもずっと職業を持ちたい」女性の割合

「子どもができてからもずっと職業を持ちたい」女性の割合

「子どもができてからもずっと職業を持ちたい」と考える女性についての調査結果です。

富山県、高知県、東京都の女性は仕事を続けたいと思う率が高く、愛知県や奈良県は低くなっています。
 

「妻には子どもができてからもずっと職業を持ってほしい」男性の割合

「妻には子どもができてからもずっと職業を持ってほしい」男性の割合
 

女性への「子どもができてからもずっと職業を持ちたい」という質問の男性版です。女性の考え方と概ね似た傾向が見られます。

まとめ

女性の管理職の比率が、全国で最も高いのは高知県です。逆に最も低いのは愛知県です。

課長級以上に占める女性の割合と一般労働者に占める女性の割合は、都道府県によって大きな違いが出ていますが、その割合に影響を与えている要因を今回の調査から見出すことは困難でした。さらに深掘りが必要だと思われます。(尻切れでスミマセン。)

 
参考)都道府県別、1人当たり県民所得

順位都道府県名1人当たり 県民所得 (千円)
47沖縄県2,129
46鳥取県2,330
45長崎県2,354
44宮崎県2,381
43鹿児島県2,389
42熊本県2,395
41青森県2,405
40島根県2,440
39秋田県2,467
38佐賀県2,509
37愛媛県2,520
36高知県2,530
35奈良県2,534
34北海道2,560
33大分県2,583
32山形県2,589
31新潟県2,697
30岡山県2,711
29岩手県2,716
28岐阜県2,717
27福岡県2,759
26山梨県2,797
25和歌山県2,798
24宮城県2,807
23長野県2,821
22兵庫県2,844
21福島県2,861
20香川県2,890
19埼玉県2,903
18徳島県2,905
17神奈川県2,929
16石川県2,947
15千葉県2,970
14福井県2,973
13大阪府3,013
12京都府3,028
11茨城県3,088
10群馬県3,092
9山口県3,126
8滋賀県3,126
7三重県3,144
6広島県3,145
5富山県3,185
4栃木県3,204
3静岡県3,220
2愛知県3,527
1東京都4,512

 

出典