派遣会社の取締役を経て社労士に転身 〜石橋英生さんの横顔〜

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部 |

社労士・石橋英生氏

今回お話を伺った社労士・石橋英生さんは、派遣会社の営業担当取締役に20代で就任した後、資格取得し社労士として独立した経歴の持ち主。「派遣業界にいたからこその強みがあります」と語る石橋さんの横顔とは。
 

「派遣社員」から、派遣会社の「正社員」そして「取締役」に。

ー社労士になるまでの話を教えてください。
 

大学時代にシスアド検定(現ITパスポート)資格を取得していたのですが、卒業後はその資格を活かすことなく普通の企業に就職しました。

入社前は「普通」の会社だと思っていたのですが、配属先の営業部では灰皿が飛び交い、ハラスメントが横行する職場でした。その職場に「慣れたくない」と感じて、決断は早いほうが良い!と半年足らずで退職しました。
 

退職後は派遣会社に登録し、シスアドの資格を持ったSEとして大手プロバイダ等で働きました。
 

派遣先の会社は、快適な職場でのびのびと仕事をすることができ、10人ほどの開発チームのリーダーとして充実した日々を送りました。
 

そんな日々の中、転機が訪れました。私の所属する派遣会社とは別の派遣会社の方から「SEを派遣するIT専門の派遣子会社を作るんだけど、その立ち上げを一緒にやらないか?」と誘われたんです。新しいことに挑戦するのが好きなので、その誘いに応じて転職しました。
 

結果的にその子会社は立ち上がってすぐに清算されたのですが、親会社が営業として雇用してくれました。営業として、自分が派遣社員であった経験を活かし、良い成績を出すことができました。そして入社5年目・28歳で営業部取締役に就任しました。
 

営業担当として、様々な業界の経営者や人事担当者と触れ合う機会がありました。システムベンダーさんから、仲卸さん、飲食店さん、美容店さんなど、業界によってこうも違うのかと感じることもありました。
 

そんな折、職場でお世話になっていた方から、社労士の資格取得を勧められました。
 

社労士については「人事労務に関する国家資格だ」という程度の知識しかありませんでしたが、これまで自分が活動してきたフィールドに近い気がして、一度勉強してみようと思いました。試験を数回受けた後、資格取得しました。
 

資格取得後は、派遣会社の取締役をしながら事務所を設立し、「複業社労士」として活動していました。そして取締役の任期満了時に退任させていただき、社労士のみの専業として事務所を再スタートしました。

他の社労士さんに紹介いただく機会が多いです

ーどのような業務依頼が多いですか?
 

お客様の業界は本当に偏りなく、様々な企業様と取引させていただいています。
 

ご依頼の経由は、ほぼ全てと言って良いほど「紹介」です。顧客企業や弁護士・税理士さんなどの他、これは当事務所の特徴かもしれませんが、半数以上は他の社労士さんから紹介されたお仕事となっています。
 

他の社労士さんからの紹介が多いのは、社労士会で「社労士が知っておきたい派遣業の実務」をテーマとした講演を行うなど、派遣関連の届出や手続きに精通していることが周知されているからかもしれません。派遣関連のルールは、毎月マイナーチェンジが繰り返されている状況なので、専門的に追っかける必要があります。最近は、働き方改革に関連して派遣労働者の待遇もさらに改善されようとしていますし。
 

社労士さん経由でお仕事をいただく場合は、人材派遣に関する業務に特化してお請けし、届出・手続きや、相談顧問を受託します。
 

社労士も、専門分野が別れてきていますので、持ちつ持たれつの関係性で、日本の労働環境整備に尽力できればと考えています。

「セカンドオピニオン」を求められる企業様が増えています

ー読者の方にメッセージをお願いします
 

人材派遣を事業として行っている企業は少なくないと思います。10人に満たないIT企業でも、人材派遣事業を行っているお客様もいらっしゃいます。
 

すでに顧問社労士と契約されている企業様の場合には、1万円程度から電話相談顧問をお請けしています。セカンドオピニオンが欲しい、人材派遣についての細かなルールを確認したい、など。お困りなことがある場合は、お気軽にメール等でご連絡ください。

「ペンギン社労士事務所」について

顧問契約で受けられるサービス

(1)「一般顧問」の場合

  • 手続きの代行:従業員の入退社に伴って生じる書類の作成、保険給付に関する手続き (傷病手当金支給申請書・療養補償給付等)
  • 採用、人材育成等ツールの提供:採用時:適正診断・基礎能力診断・面接チェックシート/入社時:新人研修/育成時:マネジメント研修
  • 労務相談:人事、労務管理に関するご相談/労働トラブルに関するご相談など/帳簿書類の作成(労働者名簿、賃金台帳等)
  • 帳簿書類の作成
  • 労働者名簿、賃金台帳

(2)「総合顧問」の場合

  • 一般顧問+給与計算+労務監査

(3)「相談顧問」の場合

  • 電話・メールによる各種相談業務のみ

顧問契約の費用感

  1. 「一般顧問」の場合:25,000円〜
  2. 「総合顧問」の場合:40,000円〜
  3. 「相談顧問」の場合:10,000円〜

顧問契約以外で多い依頼BEST3

  1. 人材派遣・人材紹介の許可申請:現在、特定派遣を営まれている派遣会社様から平成30年9月までの許可制への切り替えに向けて多数ご依頼を戴いております。申請書類の記載だけでなく、資産要件、事務所要件等、取得に関するアドバイスから携わらせて頂きます。費用としては法定費用を除いて15万円となります。
  2. 労務監査対応:IPOの計画がある企業様や、企業責任が重くなってきた企業様からのご依頼が増えています。監査後は、就業規則の改訂や、雇用契約書やタイムカードの仕組みを改善するところまで責任を持って対応させていただきます。30万円〜の予算となります。
  3. 求人・採用に関する悩みを総合的にサポート:求人広告の戦略から、採用時面接のスキーム作成まで、幅広く対応させていただいています。特に最近増えているのは、採用面接者への講習講師です。1次や2次面接に挑む若手社員の方に対し、面接者の志望動機をいかに引き出し、入社意欲を高めてもらうかなど、攻めの面接を伝授させていただきます。資料作成が必要ない場合、2万円〜の予算でお請けします。

問合先

  • 法人名:ペンギン社労士事務所
  • 住所:東京都大田区蒲田5丁目46-10 カネチカビル4F
  • 業務対応可能エリア:全国
  • 営業時間:月〜金、10:00〜19:00
  • 電話番号:03-6715-9560
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