パート・アルバイトが雇用保険に加入する際の加入条件と加入メリットを徹底解説

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部

正社員として働いている人だったら、自然に加入しているイメージがある雇用保険。

雇用保険とは、働けなくなった場合に手当てが受け取れる失業保険なのかな?という漠然としたイメージがありますよね。

そして、パートやアルバイトで働く人たちは加入できるのか、ということは気になる点だと思います。

今回は、雇用保険はどのようなものなのか、というところから加入できる人や加入するメリットについて見ていきたいと思います。

雇用保険とはどんなもの?

雇用保険は、政府が運営している強制保険です。

その中身には2つの機能があり、1つは労働者側のものです。

労働者が失業した場合や職業に関する教育訓練を受けた場合などに給付金を受け取ることができるというものですね。

特に、失業手当についてはなじみがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

その他、育児休業中に給付金を受け取られていた方、介護休業中に給付金を受け取られていた方、実はこれらの給付金は雇用保険から支払われていたものなのですね。

そう考えてみると、実はなかなか身近な存在なのかもしれません。

もう1つの機能は、事業者側のものです。

事業者にとってはすぐに従業員に辞められたりしては困ってしまいますので、従業員の失業の予防など、雇用の安定化や、従業者の能力開発のための援助等があります。

労働者にとっても、事業者にとっても良い制度になのですね。

雇用保険に加入する際の条件とは

雇用保険は、事業者の規模に関わらず、加入条件を満たした場合には強制加入となっています。

それでは、加入の条件とは何なのでしょうか?

下の3つの条件にあてはまれば、雇用保険に加入することになります。

①1週間の所定労働時間が20時間以上であること。

②31日以上雇用される見込みがあること。

③65歳未満であること。

31日以上雇用される見込みがあるという加入条件には、31日以上雇用されることが決まっている場合のほか、雇用される期間が決まっていない場合も含みます。

つまり、明確に31日未満で雇用が終了する場合をのぞいては、この条件には当てはまることが多そうですね。

いかがでしょうか?

以上の条件を満たせばよいということなので、正社員であるとか、パートやアルバイトであるといった勤務形態は関係ないのですね。

※「65歳未満であること」という条件は、平成29年1月1日以降撤廃される予定です。(厚生労働省発表資料 PDF

Fotolia_93446489_Subscription_Monthly_M

加入することでメリットはあるの?

雇用保険に加入する最大のメリットは、パートやアルバイトであっても、安心して働き続けることができる、労働者にとっても雇用が安定するということだと思います。

労働者が、会社をやめたり、勤めていた会社が倒産したり、解雇されたりといったときには、失業手当てを受け取ることができます。

このような場合には、労働者は特定受給資格者になりますので、会社をやめた日以前の2年間の間に、雇用保険に加入していた期間が通算して12か月以上あるか、会社をやめた日以前の1年間の間に、雇用保険に加入していた期間が通算して6か月以上あれば、失業手当てを受け取る資格が出てきます。

このように、労働者の想定外のことが起こったときには、退職によりそれまで受け取っていた給与の支給がストップし、次の就職先を探すまでの時間的な余裕がないことも多いと思いますので、失業手当てを受け取ることができると経済的にも心理的にも助かりますよね。

その他、通常の理由で会社をやめたといった場合であれば、会社をやめた日以前の2年間の間に、雇用保険に加入していた期間が通算して12か月以上あれば、失業手当てを受け取る資格が出てきます。倒産や解雇の場合と、期間に違いがありますので、注意が必要ですね。

ただし、病気やけが、出産や育児などのために、すぐに就職できない場合などは、失業手当てを受け取ることができないようですので、詳しくはその都度、管轄するハローワーク等で確認した方が良さそうですね。

他にも、育児休業開始前、介護休業開始前の2年間の間に、雇用保険に加入していた期間が12か月以上あれば、育児休業給付金または介護休業給付金を受け取る資格が出てきます。

ある程度の期間仕事を休まなくてはいけない状態になっても、このような給付金を受け取ることができれば、安心して育児や介護に専念することができますよね。

雇用保険に加入できそうだけど・・・

ここまで雇用保険についてみてきました。

アルバイトやパートで働いている方で、加入資格がありそうだけれど、加入していないかもしれない、と疑問に思われた方、確認する方法もあるようですよ。

基本的には、事業主に届いている雇用保険被保険者証により確認することができますよ。

事業主に確認することが難しいようであれば、ハローワークに置いてある雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票を記入して、照会することもできます。

まとめ

雇用保険は、労働者にとっては安心して勤務するために、安心して育児休暇や介護休暇をとるための強い味方であることが分かりますよね。

また、万が一会社が倒産した場合や、解雇されてしまった場合など、不可抗力により退職を余儀なくされた場合なども、次の就職先を見つけるまで、失業手当てを受け取ることができるので、経済的にも安心ですよね。

雇用保険に加入するための条件は、1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇用されることが見込まれること、ということですので、パートやアルバイトの方でも対象となる方はたくさんいらっしゃると思います。

安心して働くためにも、ご自身が雇用保険に加入されているかどうか、いま一度ご確認ください。

Profile

『人事労務の基礎知識』編集部
『人事労務の基礎知識』編集部
株式会社BEC内で、Gozal(ゴザル)の編集制作を担当する部門です。社会保険労務士/弁護士/税理士などの専門家執筆陣とともに、中小企業の労務・給与計算担当の方が実務上感じる不安を払拭できるよう、情報発信しています。「こんな記事を読みたい!」とTwitterやFacebookでメッセージいただければ、可能な限り執筆いたします。