マイナンバー管理システムとは？おすすめや費用、導入メリットや選び方も紹介！

2016年1月からマイナンバー制度がスタートしました。

全ての企業に、官公庁や自治体に提出する書面にマイナンバーを記載することが義務付けられています。

そういった影響もあって、企業内でもマイナンバーを管理することが多くなりました。

しかし、マイナンバーを管理するのは、セキュリティ面なども考えないといけないので大変ですよね。

本記事では、マイナンバー管理システムでできることや導入メリット、おすすめのマイナンバー管理システムなどをまとめました！

この記事を読んで、自社に合ったマイナンバー管理システムを選びましょう！

マイナンバー管理システムとは

2016年から始まったマイナンバー制度により、企業は自治体などに提出する書面にマイナンバーの記載が義務付けられました。

当初は、書面やエクセルなどで管理している企業が多かったそうです。

今でも、エクセルで管理している企業があると思います。

しかし、エクセルなどで管理すると、管理面での共有の難しさやセキュリティ面に不安が残ってしまいますよね。

そこで誕生したのが、マイナンバー管理システムです。

マイナンバー管理システムでは、企業が従業員のマイナンバーを収集・保管・廃棄するまでを、クラウド上で行うことができます。

マイナンバー管理とは

マイナンバーとは、行政の効率化や国民の利便性の向上、公正な社会の実現のための社会基盤です。

そのため、従来の社員名簿とは異なる「特定個人情報保護」の管理を徹底することが義務付けられました。

従業員を雇用すると、社会保険などの手続きが必要になります。

現在では、これらすべての手続きにマイナンバーが必要となりました。

手続きでマイナンバーが必要なものとしては、

などです。

従業員だけでなく、付随する扶養者のマイナンバーも必要になるでしょう。

よって、従業員数以上のマイナンバーを管理しなければなりません。

企業におけるマイナンバー管理は、セキュリティ面など適切な管理方法が求められます。

マイナンバー管理４つのルール

マイナンバーの管理は、定められた方法で取得し、取得後も漏洩がないような管理体制を構築しなければいけません。

マイナンバー管理のガイドラインにおいて、どのようなことが求められているのでしょうか。

具体的には、以下の4つのルールが設けられています。

「取得・利用・提供のルール」では、法律で定められた場合のみ、取得、利用、提供ができます。

また取得の際は利用目的を明示し、本人確認を行うことが必要です。

「保管・廃棄のルール」では、必要がある場合にのみ保管し、期間が過ぎたらすみやかに廃棄を行います。

「委託のルール」では、委託先に必要かつ適切な監督を行い、再委託は委託者の許可を得て行う必要があるでしょう。

「安全管理措置のルール」では、

の、6つの項目に注意する必要があります。

マイナンバー管理をDX化する

企業側には、安全にマイナンバーを管理し、従業員にも負担をかけない管理方法が必要になるでしょう。

安全に管理するためには、セキュリティ面などでの対応が必要です。

また、従業員のストレスなくマイナンバーを収集するためには、簡単な操作収集を行える必要があります。

セキュリティ面に対応し、収集も簡単にできる、この2つを満たしたのが、マイナンバー管理システムになるのです。

マイナンバーの管理をデジタルで置き換えれば、書面などで管理するよりもセキュリティが強固になります。

マイナンバー収集の際の労力も軽減されるでしょう。

エクセルなどもデジタルですが、セキュリティ面などでは不安が残ります。

しっかりとしたマイナンバー管理システムを使用すれば、ストレスなくマイナンバーを管理できるでしょう。

マイナンバー管理システム導入のメリット

クラウド上でマイナンバー管理を完結できるマイナンバー管理システム。

DX化も進み、実際にマイナンバー管理システムを導入する企業も増えてきました。

マイナンバー管理システムを導入するとどういったメリットがあるのでしょうか？

マイナンバー管理システム導入のメリットを見ていきましょう！

効率的に収集できる

マイナンバー管理システムを導入すると、マイナンバーを効率的に収集できます。

マイナンバーを収集する際は、身元確認が必要となるでしょう。

そのため、収集時に電話や書類の郵送など手間のかかる作業が発生してしまうのです。

これでは、集める側も提出する側も、手間が増えてしまいます。

収集時の通知や情報入力依頼などを同時に行えるサービスを利用すれば、企業側と従業員側の負担を軽減することができるのです。

また、ワンタイムURLなどを発行できるサービスもあります。

一度きりの取引先に対しても、オンライン上で効率的に収集することができるのです。

身分証明も、スマホで撮影してアップロードすれば証明できるサービスも存在します。

このような機能を利用すれば、手間なく効率的にマイナンバーを収集することが可能になるでしょう。

安全に保管が可能

マイナンバーを保管する際は、セキュリティ対策が万全である必要があるでしょう。

マイナンバーは個人情報なので、情報が漏れてしまった場合は、企業の信用問題に発展してしまいます。

マイナンバーの情報漏洩をなくすためにも、マイナンバー管理システムは機能するでしょう。

マイナンバー管理システムでは、大手金融機関などでも使用されているようなセキュリティ体制が整っています。

つまり、万全な安全管理措置対策が講じられているのです。

もちろん、100％情報漏洩がないとは言い切れませんが、一定以上セキュリティ面は確保できます。

自社で管理する場合は、セキュリティシステムや、物理的な鍵などを用意しなければいけません。

よって、マイナンバー管理システムを導入した方が、セキュリティを向上することが可能になるのです。

人的ミスやコストの削減

マイナンバーに限らず、手作業で管理や作業をする場合、人的ミスの発生が伴います。

マイナンバー管理の場合も同様です。

記入漏れや伝達ミスなど、人が作業する場合はミスが必ず発生してしまうのです。

また、引き継ぎ時にはコストがかかります。

マイナンバー管理システムを利用することで、人的ミスや引き継ぎ時のコスト削減が可能になるでしょう。

サービス内で、記入漏れなどを確認できますし、一斉通知などで伝達ミスを防ぐこともできます。

引き継ぎ時もスムーズに行うことができるでしょう。

マイナンバー管理システムは、誰でも操作しやすいように作成されています。

また、業務が標準化されているので、マニュアル的な引き継ぎも簡単にできるはずです。

マイナンバー管理システムの選び方のポイント

マイナンバー制度により、企業には従業員のマイナンバー管理が義務付けられました。

それに伴い、マイナンバー管理システムも年々増えてきています。

CMや広告でもよく見かけるようになりました。

そんな多くのマイナンバー管理システムの中から、自社に合ったサービスを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか？

マイナンバー管理システムを選ぶ際のポイントをまとめました！

マイナンバー管理システム選び方のポイント①｜企業規模

マイナンバー管理システムを選ぶ際のポイントとして、企業規模があげられます。

対応人数によって、適したマイナンバー管理システムは変わってくるのです。

大人数に適したものもあれば、少人数に適したものもあります。

一般的に、中小企業向けに作成されたサービスでは、マイナンバーの件数に制限があるものがほとんどです。

一方、大企業向けのサービスは制限がありません。

現状の従業員数、将来的な人数を把握したうえで、自社に合った規模のマイナンバー管理システムを選びましょう。

マイナンバー管理システム選び方のポイント②｜システムのタイプ

マイナンバー管理システムの選び方のポイントとして、システムのタイプが挙げられるでしょう。

基本的には、大きく2種類のタイプに分けられます。

マイナンバー管理に特化した単独タイプ
労働管理をまとめて自動化できる労務管理システムタイプ

単独タイプは、その名の通り、マイナンバーの管理に特化したシステムです。

すでに労務管理システムを導入している企業は、単独タイプで十分でしょう。

一方、労務管理システムタイプは、労使関係管理の効率化を行うシステムです。

まだ自社に労務管理システムがない場合は、労務管理をまとめて自動化することで、大きな効率化を実現できます。

どこまでをシステム化したいかで、システムタイプを選択すると良いでしょう。

マイナンバー管理システム選び方のポイント③｜操作性

マイナンバー管理システムを選ぶ際のポイントとして、操作性も挙げられます。

使いやすい操作性は、人的ミスや情報漏洩を防げるでしょう。

なにより、従業員に負担がかからないので、作業効率化にも影響します。

また、マイナンバー管理システムでは、取引先にも登録をお願いする場合があるでしょう。

登録方法がわかりにくいと、マイナンバーの収集に時間がかかってしまいます。

すでに利用しているシステムとの連携も重要です。

マイナンバー管理システムは、無料トライアルなどが可能なサービスも多いので、一度試してみましょう。

マイナンバー管理システム選び方のポイント④｜料金形態

マイナンバー管理システムを選ぶ際には、料金形態もポイントになるでしょう。

システムの料金は初期費用と月額費用からなります。

また、人数による従量課金制であることが多いようです。

自社の人数規模や取引先数によって料金が決まります。

現状の人数は少なくても、今後増えていく場合があるでしょう。

自社の人数規模と今後の拡大人数から料金を計算し、予算内で活用できる料金体系かどうかを確認するのが重要です。

おすすめマイナンバー管理システム

多くのマイナンバー管理システムの中からひとうを選ぶのは難しい選択になります。

自社の予算や人数規模に合ったシステムを選ばなければなりません。

どのサービスがどの会社に合ったシステムなのかを確認していきましょう。

マネーフォワードクラウドマイナンバー

マネーフォワードクラウドマイナンバーとは、株式会社マネーフォワードが提供しているマイナンバー管理システムです。

中小企業や個人事業主向けのサービスで、マイナンバー管理に必要な機能が全て揃っています。

料金体系

freee人事労務

freee人事労務とは、株式会社freeeが提供する人事労務自動化サービスです。

少人数から大企業まで、多くのフェーズに合わせて利用することができます。

料金体系

SmartHR

SmartHRとは、株式会社SmartHRが提供する労働管理クラウドサービスです。

マイナンバーの管理はもちろん、入社手続きや年末調整なども自動化できます。

毎月1000社以上が契約している、労働管理シェアNo1のクラウドサービスです。

料金体系

プロフェッショナルプラン、スタンダードプラン、人材マネジメントプラン共に企業ごとに見積もり（30名以下は無料）

オフィスステーションマイナンバー

オフィスステーションマイナンバーとは、株式会社エフアンドエムが提供する労務自動化サービスです。

高い利用者数と継続率を誇り、日本生命やTOYOTA、JR西日本などが契約しています。

料金形態

登録料110,000円＋月3,300円～5,500円

クラウドハウス労務

クラウドハウス労務とは、株式会社Techouseが提供する労務自動化サービスです。

クラウドハウス労務を利用することで、約70％の業務をなくすことができます。

料金体系

企業ごとに見積もり

nyoibox

nyoiboxとは、株式会社NIコンサルティングが提供するノーコード型WEBデータベースです。

ノーコードなので、誰でも簡単にWEBデータベースを作成し、運用することができます。

料金体系

奉行Edgeマイナンバークラウド

奉行Edgeマイナンバークラウドとは、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供するマイナンバー管理システムです。

多くの業種業界から契約されており、マイナンバー管理に関する全ての業務を自動化することができます。

料金体系

年間利用料24,000円～

MJSマイナンバー

MJSマイナンバーとは、株式会社ミロク情報サービスが提供するマイナンバー管理システム・サービスです。

利用方法を、オンプレミス型、クラウド型、BPO型（代行）から選択できるので、自社に合った運用方法が選べます。

料金体系

企業ごとに見積もり

マイナクラウド

マイナクラウドとは、株式会社ビットスクリプトが提供するクラウド型のマイナンバー管理システムです。

ネットセキュリティに強い企業が提供するサービスなので、安全に運用することができます。

料金体系

フリーウェイマイナンバー

フリーウェイマイナンバーとは、株式会社フリーウェイジャパンが提供するマイナンバー管理システムです。

従業員20名までは永久無料で、その後低コストで運用が可能なサービスになります。

料金体系

マイナンバー管理システムでできること

マイナンバー管理は、手作業で行うと時間がかかるでしょう。

また、人的ミスなどで会社の信用を失う恐れもあります。

マイナンバー管理システムでは、面倒なマイナンバーの管理を自動化できるのです。

しかも、セキュリティ面も強固なので、安心して運用が可能になります。

実際に、マイナンバー管理システムでできることには、どのようなことがあるのでしょうか？

マイナンバーの取得

マイナンバー管理システムでできることの1つ目は、マイナンバーの取得です。

手作業で行う場合、収集する側は従業員にマイナンバーの収集を伝えます。

この時、目的などを明確にしたうえで、漏れなく集める必要があるでしょう。

いくら注意しても、人的ミスは起こってしまいますし、時間的なロスも避けられません。

そこで、マイナンバー管理システムで自動化を行います。

今まで、1人1人に伝えていた業務が自動化され、効率的に回収できるでしょう。

また、提出する側も、オンライン上で簡単に提出できるので、ストレスなく行うことができます。

マイナンバーの利用

マイナンバーを利用する際も、マイナンバー管理システムは機能します。

マイナンバーは官公庁や自治体などに提出しなければいけません。

提出する際に、記入漏れなどがあった場合は再提出になります。

再提出になると、同じ作業を繰り返し行わないといけないので、無駄な時間となってしまうでしょう。

これを防ぐために、マイナンバー管理システムを利用できるのです。

マイナンバー管理システムを利用すれば、適切に利用、提出できます。

時間的なロスもストレスもなく、マイナンバーを利用できるでしょう。

マイナンバーの保管・廃棄

マイナンバー管理システムでできることとして、マイナンバーの保管・廃棄も挙げられるでしょう。

取得したマイナンバーは安全に保管する必要があります。

手作業や自社管理になると、セキュリティ面でのコストや管理業務の構築などが必要です。

マイナンバー管理システムを利用すれば、安全に保管が可能になります。

また、従業員の退職などの理由でマイナンバーを廃棄することも必要です。

この際、いちいち手作業で行っていては時間がかかるでしょう。

マイナンバー管理システムでは、退職の際などに、自動的に廃棄を行ってくれます。

マイナンバー管理システム導入時の費用

マイナンバー管理システムを利用すれば、安全にマイナンバーを管理できます。

また、作業を効率化することも可能です。

しかし、導入時には3つの費用がかかります。

あらかじめ導入時に発生する費用を確認しておきましょう。

金銭的コスト

まず、マイナンバー管理システム導入時の費用として挙げられるのが、金銭的なコストです。

マイナンバー管理システムは、企業が提供するサービスなので、利用料が発生します。

基本的な料金体系としては、

• 初期費用
• 運用費用（月額費用）
• 追加費用（課金制）

の3つです。

サービスによって、

• 初期費用が無料
• 低コストで運用できる
• 利用数無制限（課金なし）
• 無料トライアル期間がある

など、多種多様な料金体系で提供されています。

自社の予算に合った料金形態を選ぶことが重要です。

マイナンバー管理システムを導入する前と後で、業務全体としてが下がるような導入を心がけましょう。

人的コスト

マイナンバー管理システム導入時の費用として、人的コストも挙げられます。

システムで自動化できるとは言え、担当者がシステムを使用、管理する業務は避けられません。

担当者がシステムになれるまでや、作業の引継ぎの際に、ある程度人的コストが求められるでしょう。

しかし、一旦慣れてしまえば、導入前よりも効率化が可能になります。

導入の際には、導入サポートを行っているサービスもありますので、上手く活用しましょう。

時間的コスト

マイナンバー管理システム導入時の費用として、時間的コストも挙げられます。

新しいシステムを導入すると、会社全体で効率的に運用するまでに時間がかかるでしょう。

これは、どのサービスにも言えることです。

導入初期は、導入前の業務に慣れているので、新しい業務に慣れるまで時間がかかります。

「システムを導入しても効率化ができていない」といったことはよくあることです。

しかし、新しいシステムや業務に慣れれば、確実に効率化ができます。

短期的に判断するのではなく、中長期的な目線で効率化を図りましょう。

自社に合ったマイナンバー管理システムの導入を

マイナンバー制度が開始されてから、企業には従業員などのマイナンバー管理が求められてきました。

情報漏洩などの観点からも、安全にマイナンバー管理ができる体制が必要です。

ガバナンスの強化が求められている今、マイナンバー管理システムを導入することは有効な手段となるでしょう。

多くのサービスの中から、自社の規模や予算に合ったものを選ぶことが重要です。

また、導入することで何が変わるのかも、あらかじめ確認する必要があります。

上手く導入することができれば、バックオフィス業務全体の効率化につながるはずです。

しっかりとマイナンバー管理システムを比較し、自社に合ったサービスを選びましょう。