外国人就労者の入国管理手続きを中心にやっています 〜社労士・榎本行雄さんの横顔〜

執筆: 『人事労務の基礎知識』編集部 |

社労士・榎本行雄さん

社会保険労務士としてだけでなく、入国・在留審査関係申請取次行政書士として外国人就労者の入国前・入国後の手続きをワンストップでサポートするパイオニアとして、伊藤塾等で若手教育もされている榎本行雄さん(榎本総合管理事務所代表)。
 
今回の社労士の横顔は、榎本さんがどうして外国人就労者の専門家となったのか、そして現在どんなお仕事をされているのかご紹介します。
 

世界放浪後、10社以上で就業経験し独立開業

ー社労士になる経緯を教えてください。

社会人になる前は、台湾や中国、アメリカなどの国を放浪して、視野を広げていました。というとかっこいいですが、遊学のような感じで過ごしていました。
 
社会人になってからは、かれこれ10社くらいいろんな会社で仕事をしたと思います。その中に、外資系の船舶会社がありました。その会社では従業員の労務管理を行っていました。その会社に入る前に社労士資格を取得していましたので、業務に役立ちました。社労士資格の取得当時は、まだ社労士の認知度も低く、何に使っていいか良くわかっていなかったのですが、この職場でまず役立ちました。
 
その会社は外資企業だったので、外国人就労者のビザや入国後の労務管理を大量に行う必要があり、処理を寝てても実行できるくらい体に叩き込まれました。笑

その会社は、拠点を日本から香港に移す事になり、そのちょっと前に退職しました。20代後半のことです。結果的に会社勤めはこれが最後となりました。
 
その後は、知り合いの会社を手伝いつつ、自分で事業を開始する準備をしていました。

その時の事業は、台湾から日本への旅行者向けの渡航支援サービスや、宿泊支援サービスでした。当時、台湾の方の日本進出熱意がすごく大きく、かなり取り扱いさせていただきました。
 
その事業に関連し、外国人就労者(研修生含む)の入国手続も多く手がけるようになりました。

実は外国人就労者の手続きに関しては、行政書士と社労士の仕事には住み分けがあります。行政書士は入国するまで、社労士は入国後の手続きをすることになります。

私は両方できる珍しい存在だったので、口コミでいろいろなお仕事をいただくようになりました。

日本人就労者向けの仕事は他の社労士にお任せします

ーどのようなお客様が多いですか?

ここ10年くらいは、外国人就労者の入国管理手続きを中心にやっています。これは「入国・在留審査関係申請取次行政書士」としての仕事なのですが、私の強みはその後の労務管理も社会保険労務士としてサポートできる点だと思っています。

通常行政書士は、入国管理手続きが完了すると手離れするのですが、私の場合は関連する就業規則を作成したり、社会保険・労働保険の手続きまで面倒を見ることが出来ます。

担当する事が多い外国人就労者は、台湾・香港・中国が多く、パキスタン、バングラディシュ、インド、ネパール、ベトナム、フィリピンなどアジア諸国が中心となっています。業界的には、建設、不動産、教育機関などが多いです。

このような状況ですので、日本人就労者向けの仕事は他の社労士の方にお任せしてしまう状況です。

中小企業のコンプライアンス向上に貢献したい

ー読者の方にメッセージをお願いします

外国人就労者のオーバーステイ等に対しては、大企業ではこれまでもコンプライアンス上問題とされてきましたが、中小企業では黙認するケースも少なくなかったのではないでしょうか?

しかし、オリンピック等の国家プロジェクトを大企業が入札する際、取引先である中小企業のコンプライアンスを保証する必要がでてきたりと、今後は中小企業に対しても外国人就労者関連のコンプライアンスは強化されていくと考えられます。

このあたりの問題でもし悩んでいるのなら、ぜひ私に相談してみてください。突破口を一緒に見つけましょう。

「榎本総合管理事務所」の問合先

  • 事務所名:榎本総合管理事務所
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